2夜明けて

衣装は黒い服でと約束していたのに、赤いワンピースを着て行った23日の夜。

わたしたちが運営する写真とプリント社はおかげさまで5周年。
みなさまの応援と、それからみなさまから大切な写真をさまざまな形でお預け頂いたことがあっての「今」であると、あらためて感じた夜だった。

オープニングは代表のマツカワ氏による「バヌアツ」の旅レポート。
この秋に小倉優司くんたち仲間4人(わたし抜き)で出かけた島での出来事を難し目の説明と軽やかな映像で。
そして本編の小倉優司と平野愛による窓際トークショー「ROOM PHOTO & PHOTOROOM」へ。

この春リノベーション竣工した新しい我が家のことをどうしてもお話したいな!というところからはじまった今回の企画。あれ?そういえば小倉優司くんってどんな家でどんな暮らし方しているの?と知りたくなって、謎多き彼の日常を、つまり家を撮影してみよう!という流れで一気に話しは進んだのだった。よくぞOKしてくれた初公開。お互いの家をお互い撮り合い。そして見えてきたわたしたちの真逆のスタイル。小倉優司くんのものの見方。そうかそうだったのか。とあらためて驚きと喜びに満ちあふれ、自分たちでお話しているにも関わらず、実は実は目からウロコだらけの2時間だった。

めがねかけている人って、常にめがねのフチが世界の中に見えているってこと。そんなことにまで驚いた。知らなかった。大変なことだなって思った。すごいなって思った。
それからシロクマのオブジェを使って、小倉優司くんだったらどう置くか、わたしだったらどう置くか。即興でお見せした時のあのグルーブ感はわたしたち出会って17年の中で最高の瞬間だったと思う。
で、だんだんどうでもいい方向をもう少し垣間見せたくて、洗濯の話になった。洗濯はいまわたしが一番力を入れているところで、リノベーションの際にランドリールームを作ってもらったほどで、洗剤は何を使っているの?って流れになって、わたしの長年の研究結果「アリエールとレノアのフレッシュグリーンであります」と発表してしまったのだった。テンション上がりすぎ。2夜明けて急に恥ずかしくなっている。

休憩の時間に、マツカワ氏には「家のはなし長すぎ。洗濯のはなし長すぎ。」と指摘を受け、ヘルプに来てくれていたわたしの妹の未来ちゃんには、「おねぇちゃん、1時間15分話してたよ。オーバーしてるよ。」とまたもや淡々とご指摘を受け、おおおおとなっていたのだった。あったかい視線の中に分析的な視線。心強かった。このあたりの連携は来年もバージョンアップしていきたい。そして椅子ももう少し用意したい。定員20名のところ空間マックスお受けして27名。立ち見がかなり出てしまった。座ってもらえなかったのが心苦しかった。窓際も寒かったりで足腰が冷えないか終止気が気でなかった。みながどうか無事でありますように。と願いながら、笑いでカバーしていこうと芸人魂を炸裂させるしかなかった。そうして、みんなのあたたかいムードに助けられ、楽しませてもらった2時間。嬉しかった。ほんとに。ありがとう。

みなさんは、家で撮っていますか? 家を撮っていますか?
このテーマ、またいつかどこかでお話したいな。
いつかどこかで、お話できますように。

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いっぱいの

秋の撮影ピーク終盤。今週は京都の団地へ毎日いっぱい行かせてもらい、金曜日はワークパークというイベントに参加し、土曜日はいよいよトークショーへと突入。絶対に倒れられない一週間がはじまった。

さて、遠足を前に不安いっぱい胸いっぱいだった我が家の4歳。
突破口は練習いっぱい予習いっぱいという前回の記事。
つづきを少し。

秋の遠足は大型観光バスに乗ってのものだった。親子で行くものではないので、お見送りをされる親御さんもいる。我が家はもちろんながら「お見送り」なんてセンチメンタル大爆発な(子ども時代のわたしがそうだった。お母さんにもう会えなくなると思っていやだった)イベントを挟み込むわけにはいかないので、淡々といつも通り夫が連れて行き(すぐ出る段取り)、わたしは家玄関横の窓から手を振って、エレベーターが降りるのを確認し、 窓を締めることにした。

じゃあ実際の遠足はどうだったのかというと、それはそれはもう、お察し通り。その場に1歩踏み込めば一瞬で勇気と自信いっぱいに変わるのだ。春、夏のイベントを経て分かってはいたけれど本番には強烈に強いそう。泣く子がいるほどの吊り橋も渡るし(YouTubeで予習済み)、芋は先生の手を借りるほどの巨大なの
を掘り上げるし(前日に軍手してしゃもじ持って練習済み)、ヤギとも触れ合うし(これもYouTubeで予習済み)、トイレも大丈夫(地図で確認済み)、弁当は完食1番乗り(レジャーシートを広げるところから練習済み)といった具合。

全てが全て練習や予習ができるわけではなく、これらは全体で見るとほんの少しに過ぎない。それでも知っていることが少しでもあるだけで、強くなれる。新しい出来事にも柔軟になれる。

わたしだってそうなんだ。

仕事での不安ごとや心配ごとを突破するにはまず「相手を知る」ことにしている。現場に行ってみておくことも多々あるし、事前リサーチやヒヤリングにはたくさんの時間を使う。時間の流れ、場所の流れ、人の流れをイメージトレーニングをすればするほど、よい写真が撮れる。
わたしはそういうスタイルであることを深く意識している。そしてそれを良しとできてから、強くなれたように思う。

遠足が終わったその夜。
泥だらけのズボンを洗っておこうと手にすると、後ろポケットに小さなどんぐりが3つ入っていた。
お土産に拾ってきたんだな。あ、乗り越えたんだな。
淡々と過ごしてみた1日だったけど、やっとここでホッとした。

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秋のおしらせ

今年もやります。
ラボマンであり写真家である小倉優司くんとの窓際トークショウ。

3rd window 窓際トーク
『ROOM PHOTO & PHOTO ROOM』
“住まいを撮る人、住まいで撮る人”

出演:平野愛×小倉優司
日時:2013年11月23日(土祝)19:00スタート/無料
場所:写真とプリント社(大阪市西区土佐堀2-1-2西村ビル3F)
定員:20席(立ち見も受付予定/先着順/予約制)
※立ち見を含めて満席となりました。
こんなに早くたくさんのご予約ありがとうございます!
キャンセルがでましたらまたここでおしらせいたします。(11/10 9:30現在)

今年はお互いの「住まい」がテーマ。
ずばりタイトルの通りのことを窓際でお話します。
お互いの家をまさにいま撮りに行っています。
4日前にはわたしが小倉邸を撮りに行きました。
彼の個人日記の写真に現れるあの独特の世界感が、この部屋から生まれていたのか。
そうかそうだったのか!の発見づくしでした。
3日後には我が家の撮影。
どんな目で見てくれるんだろう。と楽しみと緊張のあいだにはさまっています。

みなさんは家で撮ってますか? 家を撮っていますか?

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