WORK『カメラ日和 vol.55』

カメラ日和のお仕事をさせていただきました。

特集 赤ちゃんがうまれたら。
p.36-37 平野愛さんの「出産の記録」
p.62 「きちんと撮った裸ん坊の写真」

計3ページにわたり、出産時に自分で撮った写真作品を掲載してくださいました。

編集長の矢島直美さんがはるばる我が家にまで来てくださったのは、この春の雨の夜でした。
丁寧に、終始ニコニコワクワクしながら写真を選んでくださったのが忘れられません。

文も書いています。

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お元気ですか。

落ち込んだりもするけれど、わたしは元気です。

糸井重里さんのこのキャッチコピー、やはり偉大です。
いつだってこれがピッタリきます。

4月に会社の代表に就任して、早くも3ケ月。
道中それはそれは厳しい山道・谷道でございました。

最初の2週間は法人登記を自分でやることになり、法務局に3往復くらいしながらやりきりました。HPも新しくなってテンションも上がりきるまで上がりきっていました。それから3週間目からは撮影が毎日のように入り、山の方やら谷の方へと走りまわり、家では家事育児が待ち構えていて、当然仕事場にいる時間が少なくなって不安定になっていきました。だけど落ち込んでもいられません。どうしたかというと、ひたすらみんなと話しをすることにしました。どんなにクタクタでも、こどもを担いででも、ちょっとでも顔を合わせて、言葉を交わすだけでみんなの心が安定することに気づきました。

それからたくさんの膿み出し作業に入りました。会社の業務の中、空間の中、空気の中、その中に潜むよくないヤツらを洗いざらい引っ張り出しました。この作業はもうほとんど泣いていました。逃げ出したくなる気持ちでいっぱいでした。3人だけの小さな小さな会社だけど、誰かの写真を預かるという大きな大きな仕事をしている我らなので、この作業は本当に大切で重要なことだったのです。みんなよく逃げずに立ち向かえたと思います。

それからもうひとつ。わたしの撮影がどんどん過酷になっていることにともなって、心強い助手がひとり登場することになりました。もちろんパっと現れたわけではなく何度も何度も試行錯誤しながら、それでも付いて来てくれた根性のある女の子です。写真を撮る空間にはそれくらいの気持ちでいられる人でないと居てほしくありません。一緒にいてさらにいい写真が撮れるように、お互いに成長したいと思っています。

この写真は彼女が最初に撮ってくれた、団地の森の中にいるわたしです。

落ち込んだりもするけれど、わたしは元気です。

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