本日のランチ
と、優雅風な日を過ごしつつも、研究週間だった先週なんかはもっさりと仕事場に登場すると「疲れが髪の毛に出ているよ」だの「悶々としているのは青春と言うのだよ」だの言われ、そのままずるずると保育園のお迎えまでひきずって行くと「あれ?痩せはりました?」などと声をかけられ、挙げ句の果てには「人生の路頭に迷ってます」なんていい加減につぶやいてしまってギョっとされた。人生の路頭に迷っているんじゃなくて「明日のお弁当の路頭に迷っています」だったんじゃないかと今になって思う。
保育園イベント最大の難関がそう「お弁当の日」だった。普段はありがたくも手づくり給食を頂いていて、園の計らいでこういう日をもうけて頂いているのだが、これほど私にとって悩むものはなかった。だって作ったことないのだもの。赤や黄色のかわいらしいプラスチックのお弁当箱なんてないし、おにぎりをクマさんにするテクニックも皆無。食べるのは息子。見るのは先生。かっこつけたい。いや、かっこなどつけなくてよい。どうしたらいいのだろう。とお弁当の街の路頭に迷ってしまっていた。だけどどうしてもこの日のために新しく何かを買いに行く事ができなくて、辿り着いたのはそうそうその通り、「いつも通り」だった。お友達のお家でランチする時などはレンジでチンさせてもらいやすいようにいつもガラスの「パイレックス」に入れていっていた。これでいい。そこにたまたま頂いた食材の力をプラス。15cm四方くらいのパイレックスを二段にして蓋にマスキングテープを貼ってそれぞれのメニューを書いてみた。
・小倉家の畑で採れた〜茄子のごまあえ〜
・哲学者の彼の地元で収穫された新米こしひかりの〜色々おにぎり〜
・意外と美味しい近所のスーパーのお野菜から〜焼きかぼちゃと蒸しブロッコリーとプチトマト〜
・給食試食懇談会で習った〜白身魚のいちぢくソースがけ(クラブハリエのジャム使用)〜
お迎えに行くと早速お弁当シーンの写真が展示されていた。ガラスのお弁当箱のお宅などどこにもなかったけれど、大西亭のランチレベルにボリュームもその食べる姿もパンチ力があった。もちろんすっかり丸々ガラスの向こうが見えてそのお弁当箱は帰ってきたのだった。