the day before
The museum of art , Ehime / OCTOBER 2011
The museum of art , Ehime / OCTOBER 2011
Matsuyama , Ehime / OCTOBER 2011
振り返れば、いまも松山のひとときが蘇ってくる。
雨上がりのあたたかい瀬戸内温暖気候の松山。しっとりとした色に染まる風景。場所は県庁などがある地域の中の愛媛県美術館。その中の一室、大人テイストの座席とスクリーン完備の研修室。マイクあり、プロジェクターあり、スクリーンあり、投影あり。当日は館前の広大な広場で松山の物産博が開催されていて、友近さんや嘉門達夫さんなどがゲストに。なんとも言えない大盛り上がりの(現地人曰く、松山人のほとんどがここに集まってる)そんな環境での朝10時から夕方5時までの染み染み(しみしみ)dayだった。
参加者のみなさんは愛媛県人の20代と30代。温暖気候そのもののような、温和でゆっくりとした時間の中にいるような方たちばかり。スタッフのみなのムードも心地よく、こちらの緊張もすぐに解けて、不思議な優しい袋に入ったような気分で進めていくことができた。撮影タイムは4名1チームで動いてもらうことになった。最初からドライブ入っているチーム、なかなか動きだせないもじもじチーム、汗をぷっぷとかきながらトライしているチーム、遠くまで行って全然見当たらないチーム、ゆっくり考えながら一カ所でがんばるチーム。どのチームも自然な個性が生まれていて、見ていてとにかく面白かった。左の写真の女の子がいたのは、そう、もじもじチーム。女の子3人と男の子1人。はじめて同士なのだから、とっても普通のこと。この石畳がなんだかいいよね、ちょっと立ってみて。ときっかけを提供すると、あっと言う間にみなテンションがあがり、撮る方も撮られる方も動きはじめていったのだった。そうして一人一本ずつ撮った写真は最後にプリントとなって、みなの手に。1枚1枚セレクトしては展示していく姿は真剣そのもの。インタビュー形式で一人一人にマイクを向けると、みな振り絞って語ってくれた。その過程に立ち会えたことが本当に嬉しい。自分も、はじめてカメラを持った17歳の頃に戻れたような。
今回のみなのプリントを約1時間半という驚異的なスピードで仕上げてくださったのが、主催者でもある南海カメラの宇都宮由美さん。高校生の息子さんを持つプリントウーマン。このワークショップに向けて、何度もColorsの調整をしてきたことでお互いの歩調はきっとすっきり合っていたんだろう。宇都宮さんのプリントは楽しく歌っていた。最後に握手をしたら、宇都宮さんの手は細く柔らかかった。この手で、この街のフィルム写真が少しでも多く、長く、残っていってほしい。そんなキモチが深々とこみ上げてきたのだった。
また戻ってきたい。一層好きになった松山に。
■南海カメラ(この季節、お店にはなんとみかんが素敵に常備。主催してくださった皆様、お助けくださった皆様、KLASSEと出会ってみようと思ってくださった皆様、本当にありがとうございました。)
■Days and Colors Vol.2(NEWサイトオープン。第2弾は2011年11月23日。大阪・京町堀のリノベーション建築会社Arts&Craftsさんとのコラボ企画。テーマは再びポートレイト。参加者募集中。)
■FLAT-FIELD.NET(TOPイメージ更新)
Matsuyama , Ehime / OCTOBER 2011
クラッセのワークショップも、一家遠出も、小さなプロペラ機での移動も、すべてはじめてづくし。
一週間前には伊丹空港まで飛行機のスケール確認やリムジンバスなどのルート下見もした。
おかげでか、どうかわからないけれど、初飛行機の息子も高所恐怖症の夫も離陸後すぐに夢の中。初でもなければ恐怖症でもないわたしだけ興奮のまま雲の中を固まっていた。
小雨の松山に着いてすぐ、南海カメラさんのナビゲートで会場の下見とおいしいうどんを巡り、松山在住のα波を放つ絵描きの友人一家にも会って、すでに大満足。お腹いっぱい、胸いっぱい。
たくさんの人の応援を力に変えて、明日は出会いを大切に。
色とりどりの光に包まれた一日にしたいと思う。
Home , Osaka / SEPTEMBER 2011
サッと終わったので、今度は大きい方のみしんの子さんが大きな荷物をひっくり返して撮影開始。わたしは横でアシスタント。新作の小物たちを床に並べてどんどん撮影。ホームページ用の写真を、このスタイルで。足が。足が。真剣そのもののみしんの子さんが面白くて面白くて、久々に腹をかかえて大笑い。わたし用にリメイクしてくれたニット帽やバックも実際に着けて撮影してくれるとなると、「お腹ひっこめて!」とピシャリと一発指示が飛んできた。
こうして準備したサンプル写真は、今回のワークショップの主催である松山の「南海カメラ」さんにフィルムを送って、プリントしてもらった。幾度かのやりとりを経て、ワークショップ『Days and Colors』の主にColorsへの歩調を合わせてきた。ワークショップではみなが撮影したフィルムをその日中に20名分の現像プリントをし、その日中に鑑賞できることになっている(すごい!)。当日、ナビゲーターのわたしだけでなく、この現像プリント担当の「南海カメラ」さんが舞台裏で大奮闘されるというわけだ。
いよいよ準備も大詰めへ。
■みしんの子(ホームページリニューアル。みしんの子さんの10/23は、大阪西区の靭公園でのフリマにご出店。みしんの子作品も少し並ぶ模様。松山も大阪も、晴れますように。)
■南海カメラ(昭和40年創業の街馴染みの写真屋さん。女性のスタッフさんたちが街のフィルム写真を支えている。愛媛県松山市竹原町。)
Nishi-nagahori , Osaka / APRIL 2011
その前に、ワークショップじたくをもう少し。
ずっと気になっていたのが、「3分で落ちている」と言われる我が”ナチュラル”メイク。撮影仕事の時は、ファインダーを覗く時にアイメイクが目に入って一度ひどい結膜炎になったことがあってからというもの、ここ10年くらい存在さえ忘れていた。その他の全ては風とカメラに持っていかれてしまう。そこでもうちょっと何とかならぬものかと相談したのが、お友達のシャネルのアヤちゃん。長年デパートでシャネルのお化粧品にまつわるお仕事をしていた彼女。今はバリバリのお母さんとして、2歳のワンパクガールを育てながらも、すっきり美しいお顔をキープ。いつも羨望の眼差しで見ているのだった。
そして満を持して、シャネルのアヤちゃん、我が家へメイクレッスンに来てくれた。こどもたちはそれぞれの夫が外で担当。アヤちゃんとふたり、静かな朝の光を浴びながらの贅沢な展開に胸高鳴った。プロの道具がひらひらと舞い踊る。ひとつひとつ乗るごとに、何やら不思議な自信が湧いてきた。これがメイクの威力というものか。これはヤバい。33歳を目前に、あたふたした。シャネルのアヤちゃんもひさしぶりのメイクレッスンが楽しそう。それがまた嬉しいわたし。あっという間に仕上げてくれて、ソファで記録写真を撮って、アヤちゃんは颯爽と自転車で帰っていった。とてもかっこいい1時間半の出来事だった。
その日のメイクは、一日落ちなかった。
このまま松山に行きたいくらい、落ちなかった。
それから毎日不器用にもシャネルのアヤちゃん目指してトライ中。
「カメラウーマンのためのメイクレッスン」、いつか第2回をお願いしたい。
■Days and Colors(高機能コンパクトカメラKLASSEのワークショップ。当blogのgoodbye写真はほぼKLASSEで撮っている。募集は締め切り。感謝感激緊張。)
Tosabori , Osaka / SEPTEMBER 2011