姜尚美さんへの電子メール

5月15日、『京都の中華』という本が発売された。
著者は『あんこの本』と同じ姜尚美さん。
京都在住のスーパーライター。
この日と次の日、この本を巡って起きた事を、こんな風にお伝えした。
勢い余り過ぎてはち切れそうですが、
これ以上の文が書けそうにないのでそのまま掲載させて頂くことに。

姜さんへ

素晴らしい仕上がりに、ただただ、感涙。
身がよじれるくらい、感動いたしました。

なんですか!この本!中華!

発売日の昨日、肥後橋のcaloさんに
「ピンポイントで本買いに来ました。」
と伺うと、店主の石川さんが、
「あ、”京都の中華”ですか?」
と、まさかの、的中。エスパーか!?
とつっこみ入れてしまいたくなる鋭さ。
本を手に取るまでにすでに濃密な時間がありました。

そして「でもね、うちにはまだ置いてないですよ。」と。
さすが、caloさん。
「柳々堂さんならあるんじゃないかなぁ。」と。
でも、もうエスパーの元で手にしたい気満々のわたしは
その場で予約をして帰りました。
そしてさすが目の前エルマガ社だけあって、2時間後には入荷。
本日、タッキー付きで受け取りに行きました。

そしてひとしきり、石川さんと大絶賛の嵐でした。
題字いい!
写真いい!
デザインいい!
そして何より、文章がいい!
と。
身も心もよじよじしてしまいましたよ!!!!

その横でタッキーは、ブラッドオレンジジュースをだだこぼし
しておりました。

根性の取材。編集。研究。お疲れさまでございました。
すみからすみまで拝読いたします。

ますますの勇気をくださり、ありがとうございました。

あまりの感動をみんなに知らせたく、近々blogに書かせて
ください。caloさんで撮影してきました。

ずっと変わらない、姜さんの愛あふれる一文字一文字に、
ただただ感涙です。

平野愛

■『京都の中華』『あんこの本』/ともに京阪神エルマガジン社
■caloさん/Calo Bookshop & Cafe(大阪市西区江戸堀)
■石川さん/caloのオーナー石川あき子さん。
■柳々堂さん/建築図書専門店 柳々堂(大阪市西区京町堀)
■タッキー/息子。生後2ケ月の時に姜さんが付けて下さった愛称。
■ブラッドオレンジジュース/caloさんのカフェメニューの1つ。450円。

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新緑の時間

散りゆく桜の季節を終えて、新緑から深緑の季節へ。

季節はストップできないけれど、人は少しくらい立ち止まってもよいんだということが分かった日々だった。

前半の大阪でのご近所バカンスでは、母としての時間を過ごし、中盤の実家京都では母であり「母の子」である二重の時間を過ごした。家族に囲まれなが ら食事をし、寝て、車に乗り、電車に乗り、買い物をし、そうしていく中で解(ほぐ)れていく手応えがあったのだった。2回目の入退院からちょうど丸1年が経つ特別な日々。

ここは梅小路公園の「緑の館」。お隣が「梅小路蒸気機関車館」。京都駅から西へ約15分のはずがJRの線路沿いを大はしゃぎで歩く事30分。丁寧に整備された公園内は新緑がハイテンションに揺めいていた。お弁当を持っていれば芝生の上でのんびりとできたのだけれど、母とわたしと子にそんな準備はなく、公園内に設けられていた「グリーンハウス コラボ」というレストランに入った。外食はいつまでたっても緊張する(子が大声で歌い出したり走り出したりしないだろうかと)。けれど、そうならないようにはどうしたらいいのか、そうなったらどうしたらいいのか考えればよいかと、少しは強くなれた。いつだって完璧に、いつだって美しく、いつだって鮮やかになんてできないのだから。

そうしてバカンス後半へ。魂の洗濯を終えていた夫と合流し、向かった先は映画館。子は実家に預け、レイトショーで『バトルシップ』。わたしの魂の洗濯は映画を浴びる事に尽きる。産前までは週に3本はDVDなどでも見れていたのに、今や情けないことに月に1本もままならない。明らかに洗濯不足。問題はこういうところにも転がっていたことに気づいた。そして大阪に戻り、住吉大社へ。何のゆかりもない場所だけれど、大阪にいるうちに一発「おおきに」のお参りくらいしたいと思ったのだった。直線と曲線の見事なバランスで構成された住吉さん。「反橋(そりばし)」を渡り、「翡翠(ひすい)の撫で兎」も触っておいた。いい気を取り込んだ。そうして残りのバカンスも静かに静かに、ただただ一瞬一瞬を見ていただけだった。

次は、夏。

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鉄道づくし

バカンス前半の後半はこんな感じ。ご近所のみしんの子さんが連日我らを連れ出してくれた。

まるで新幹線に乗ってどこかに旅に出ているような風景。ここは大阪の弁天町、「交通科学博物館」。いままで怖くて中に入れなかった息子も、お揃いのパンツスタイルの親子の後部座席ですっかり旅気分で座っている。

彼女の作る優しく微笑ましい子ども用パンツや小物を身につけさせてもらい始めて早二年。男児育児なんて、ファッションには何も期待していなかったわたしに、楽しさと柔らかさを教えてくれた。「いややの!」が最近定番のもうすぐ三歳男児を前に、時にはイライラもしてしまう。そんな時に、彼女が作ってくれた服や帽子に触れれば何だかほっこり。もともと長めの気も、さらに長々と。服って大事。色って大事。鉄道模型に囲まれながら、染み染み思ったのだった。

しかしまあなんと多いこと。鉄道あれこれ。実物からジオラマまで。おまけに社会見学に来ている小学生たち。説教されている生徒をチラ見しながら、お昼ごはんは休憩室で彼女が握ってきてくれた昆布のおにぎりを頂いた。入館料大人400円のみで3時間ほど滞在。なかなかのコストパフォーマンス。

気分は充分トワイライトエクスプレスで札幌まで。

バカンスはまだまだつづく。

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14日間のバカンス

思い切って仕事も保育園もストップして、強くたくましくなるためのロングバカンスを鮮やかに送っています。

前半は大阪、中盤は京都、そして後半は流れにまかせてどこかでゆったりと過ごそうと思います。今日は10日目。京都よりこんにちは。

バカンス初日は、鉢の植え替えから。住居の撮影に使用しようと、理想の木をご近所の植物屋JALさんに依頼していたものがちょうど入荷した。植え替えはいつも通りお願いしようとしたら、スタッフ橋本さんに「お子さんとされてみたら?」とアドバイスをもらう。丁寧に直筆イラストで説明書までつけてもらったのだった。思いの他楽しい土作業に、一同大興奮。ベランダは散々な有り様だったけれど、出だし快調。散りゆく桜の季節を終えて、新緑の季節を迎えた。

植え替えの後は子連れ初のライブ鑑賞へ。南森町のアートギャラリーでのアコースティックギターライブでは、その緩やかさに入って10分で子は夢の中。誘い出してくれた友人は二児の母。日々たくましく息子達と生きる姿を垣間見ては、力をもらう。彼女も同じ33歳。立売堀のご近所さん。

潤いの初日以降の一週間は毎日息子との煌(きら)めき生活。いきなり異次元の世界(USJ)に連れ出してくれたのは、江戸堀のご近所さん。トーンカーブ高めの見たことないキラキラいっぱい刺激いっぱい。自分からはまず出会えてなかった世界にも、子を通して繋がらせてもらった。

次から次へと誰かが外へ連れ出してくれるうちに、気力も体力もついてきた。強さとたくましさがチャージされていく日々。明日は何によってチャージされるのか、そんな風に楽しんでいる。

わたしと子が京都に滞在中、夫は大阪に残留し、仕事や友人たちとボクシング観戦や音楽イベントへ。別々の方法で別々のチャージを。夫からのメールにも滲み出るものがあったのだった。

「魂 の 洗濯 させてもろてます。」

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