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Nishiku , Osaka / JUNE 2012
Nishiku , Osaka / JUNE 2012
ビルばっかりのダイナミックな写真書籍『いいビルの写真集WEST』(BMC著)が7月20日にピエ・ブックスから発売された。
これを一冊まるまる撮影担当されたのが、写真家の西岡潔さん。
大阪から東京へと居を移されているにも関わらず、関西のビル独り占め!何て事なの!何て根気なの!何て濃いの!何て上手なの!
夜8時、暑苦しくも電話させてもらった。
横では息子が水をひっくり返すわ、落ちてたレゴを踏んで泣き出すわでややこしい最中の贅沢な20分間。
西岡さんはあのLmagazinやMeetsで「フロム聖地」という連載写真を、4年間も踏ん張られて、なおかついまも踏ん張られているすごい方。
聖地だろうが、人だろうが、ビルだろうが、「場」に対しての向き合い方、感じ方、捉え方が一環している。クレジットを見なくても、「あ、西岡さんがいる。」と思える写真を数多くたたき出してこられているその姿勢には、木の影からいつも凝視してしまうものがある。
ここまでストイックにビルばかり見てこられて、どんなキモチだったのか?
そう投げかけると、西岡さんはさらりと「楽しかった。」と。執筆者でかつ撮影時のナビゲーターの高岡さんの詳し過ぎるビル解説を聞きながらの撮影 は、確かにイメージするだけでも興奮する。このタイルは何年代のものだとか、このガラスはどうだとか、マニアじゃなくてもこうなったら知りたくな るし、見えないものまで見たくなる。
そう、西岡さんの写真と、ビルをこよなく愛する熱き執筆者5名がそんなビルに隠れている見えないものを見せてくれる。図鑑のような1冊。
8/18(土)は肥後橋のBookshop and cafe Caloさんで、トークショウも予定されているそうだ。最前列で正座して、ビルへの愛について聞きにいきたいと思う。
Atelier , Osaka / JUNE 2012 (made by mishinnoko)
ご機嫌な一家の住まいは、海の家そのもの。海の空気そのままに、はち切れんばかりのトロピカルフルーツを山盛り持って帰ってきてくれた。
ご近所のnecooちゃん親子とシャネルのあやちゃん親子と一緒に、海の家にお呼ばれ(写真左からレンちゃん(6)、コギクちゃん(3)、モっちゃん(3)、ルノちゃん(3)、フレームアウトしてこちら側に息子(3))。子どもたちの中にはここをまさに海だと感じてか、すっ裸で登場してくる場面も。母たちは妖精でも見るかのように、その登場っぷりにギョっとしながら腹をかかえて笑い転げていた。その傍らで我が子は、素麺とフルーツ片手に初めて見る妖精たちにまたもや固まりきっていた。
海の家からの帰り際。みしんの子さんはわたしに美しいマンゴーをひとつ、新聞紙に包んで持たせてくれた。
次の朝、切ったマンゴーを持って「一緒に食べよう。」と夫を誘った。すると、「ありがとう。二人で食べて。」と遠慮と反省の塊となっていた。「いいよ。食べよ。」と言うもその意思固く、わたしは「そうか。ありがとう。」と言ってそのまま幸せな海辺の気持ちへと入っていった。
我が家、これにて騒動終了。
マンゴーを食べ終わった子をふと見ると、何やらごそごそと服やパンツを脱ぎ出して、海の妖精と化していた。
Osaka Station , Osaka / JUNE 2012
それもダサいことに、普通に「行ってくるわ。」と言ってから。しかも、家出先の京都の実家には半月前から「夕方京都入りします。一泊します。」と連絡済み。つまり、前々からこの日は決まってた。なんというタイミングの良さというか、悪さ。
予定通り子どものリクエストに応えてサンダーバードに飛び乗り、翌朝は市バスにまたも飛び乗り京都市動物園へ。実家の父母は仕事で不在。母子で平日の動物園というのが、”訳あり感”満載でそれだけが妙に満足だった。
園内では300円のレンタルカートを押さされ、ひとつひとつ着いたら降りての繰り返し。着いたら着いたで、キリンはグタっとしてるし、ライオンは寝てるし、ペンギンは臭いし、ロバも臭い。「ふれあい時間」というコーナーにたまたま居合わせれば、あれよあれよという間に飼育員さんに誘導され、気づけばエプロンして「てんじくねずみ」を抱いていた。いや、抱かされていた。気持ち悪くて放り投げたい。だけどそんな事したら親として悪だし、大人として悪だし。さらには、“訳あり母子”をどうにか元気付けようとする飼育員さんたちが優しい声で「命がありますよ。生きてますよ。あったかいですね。」と語りかけてくださるし。なんだかもう、色々ひっくるめて泣きたくなった。怒りに満ちていたマンゴー事件から、放り投げたいネズミまで。気づけば、飼育員さんの愛が本物過ぎて感動してきて、写真まで撮ってもらってた。子は横で、固まっていたけれど。
クライマックスには、「ニシゴリラ」がこっちを向いて座っていた。何もかも吹っ切れてしまうくらいの迫力。子はゴリラに向かって必死に自分の胸をたたいて「これして〜。」とガラス越しに要望。それをまぁ、見事にシラ〜〜っと見返してくるゴリラに感無量。
小さな檻の中で、いろいろ言いたいこともあろうに。しかしまぁそれなりに幸せなんだろう動物たちを見て、すっかり気分も上がり、最後は200円で回ってくれる小さな汽車に付き合ってやった。
ダサい家出だったけど、楽しかった。
ネズミもゴリラもみんな生きていた。
帰ろうか。
仕事で不在にしていた週末のこと。青い海の向こうから、みしんの子さんが送ってくれたフルーツセットが届いていたようなのだけど、残っていたのは、なんとなんと新聞一枚!
こどもと一緒にまるごと実家に持って帰って食べたという。わたしが不在の間に腐ったらアカンしと思ったのだという。マンゴーにパイナップル。南国ものはしばらく持つのに!不在って一日だけじゃないか!これだけは他のフルーツとは意味が違うんだ!一体全体何がそうさせたのか!腹の底からの怒りと苦しみと悔しさで憤死寸前。いやもう、寝ても起きても怒りしかない。その天然行動にはもはや当たりようもないため、ひたすら布団やらタオルを壁に投げて当たり散らしていた。
疲れた。
そして、思わずGoogleで「憤死」ってあるのか調べた。ある。洒落にならない。家出してやる。
Tennoji zoo , Osaka / MAY 2012
今夜は保育園のお友達と3歳の思い出をまた1つ。
お迎えの時間がだいたい一緒で、かつ、子ども同士が”ミニカー好き”というところで波長の合うお友達。近くでサクっとうどんをすすって帰るつもりだったのだけど、何だかどうしてもここの「エスプレッソティーラテのアイス」(500円)が飲みたくなって、思い切って誘ってみたのだった。
子ども達にとってはもう遅い時間だし、迷ったのだけど、母時間にちょっと付き合ってもらうことに。二人はニコニコしながら事あるごとに抱擁し合っていて、こんな風景は初めてで、母達はちょっと涙しかけながらほころんでいた。きっとこちらがリラックスしていたんだろう。子ども達はそんな雰囲気をちゃんと感じている。
滞在時間30分。もう帰ろうと思ったと同時に「バス」の取り合いで二人とも大泣きとなり、お客さんも一人おられたので、マッハで退散。こういう時はバカチカラが出て、子どもを担ぎ上げていた。そんなこんなもよい思い出。街のそこに、あたたかく入らせてくれるカフェがあってよかった。
さあ、明日は朝一から京都で撮影。脇汗に気をつけながら若者達と向き合いたい。
そう、脇汗といえば有働アナ。NHKの「あさイチ」のメインキャスター。有働さんの汗が大変な事になっていると一時、話題になった。しかし凛とした態度で有働さんはそれについて「不快に感じる視聴者には申し訳ない」としながらも「仕方ない」と言い放っていた事件である。あれ以来、いやあれ以前からわたしも気になっていたが、同じく体を張りながら働く女性として”愛しさと切なさと心強さ”を感じたものである。最近の有働さんも相変わらずではあるが、長めのVTRの後、きれいさっぱり乾いていることが多い。それを見るたび、あぁ、誰かが裏でドライヤーしているのだな。と、現場のキモチを想像しては、抱きしめたくなる。
Tennoji zoo , Osaka / MAY 2012