静かに暮らす

霧が晴れて、ずいぶんと身体が整ってきていることを感じる今日この頃。

昨年末の1回目の入院、そして1カ月前の2回目の入院へと進むにつれて身体への自信は消滅していた。そうなるともう一歩も前へ進めない。写真を撮るにも、家族を守るにも、身体への自信を取り戻さなければこの先10年はない。と、心に強く、くくり付けて。静かに暮らす。

多忙な夫は大阪に残留し、週末は息子と再び特急サンダーバードに乗って京都へ。前にも書いたのだけれど、サンダーバードというのは大阪駅から北陸石川・富山を結ぶ特急列車のこと。大阪から京都に行くにはJRの新快速列車が29分と最速で、他には阪急電車や京阪電車がある。もちろん今まではそのあたりを利用していたのだけれど、お急ぎ列車はどうしても混雑する。混雑=感染症のリスクが高まる・座れない・子供が気になる・回りが気になる=疲れる。鈍行列車だったとしてもそれはそれで疲れる。ということから、何かよい方法はないか。最初は新幹線に乗ろうかとさえ思ったくらいだった。そんな中、夫がふいに北陸行きの列車が途中京都にも停車することに気づいたことがきっかけとなって、今や+630円の特急料金で悠々静かな移動ライフを送らせて頂いている。発車時刻も到着時刻も曖昧で、珍しくラテン気質な列車だけれど。

京都はこの日も静かだった。実家の前の京都御所。白シャツにブルージーンズ姿はわたしの母。明るく元気で頑固。三拍子(?)そろったもうすぐ60歳。平日は仕事に出て、週末はややこしい私たちともう1人ややこしいわたしの妹を一気に回転させている。一番ややこしくないのは息子のようだ。そんな息子は2歳を目前に、ちゃっかり写真を撮る時に他の人が座る位置を指示出ししたり(この写真はまさにそれ)、いっちょまえに「イヤ」が言えるように。「イヤ」と言って両手を後ろでキュッと結ぶのだった。それはそれは静かに厳かに。

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