だいじょうぶだいじょうぶ

家中に転がっている夫の本を拾っては積み、拾っては積みしていたら、こんなになってしまった。撮影仕事が延期になった昨日から明日までの3日間は、この倉庫の整理をしている。この対岸は本棚と写真やフィルムなどのストックヤードになっている。それにしても、何冊平行して読んでいるんだろうか。わたしは1冊集中型で、下手したらもう一回そのまま読み返すくらいなのに。ちなみに今読んでいるのは、「朝型生活」の本。3月はサヨナラの季節。変わることが心配で苦手なわたしは、この1ケ月間ほとんどメソメソよわよわ時々ほわほわしているだけだった。どうにか変わる勇気を付けたい。

だいじょうぶだいじょうぶ。

保育園の先生がよくこう言ってくださる。2年間お世話になったその先生は、あと2日で退職されてしまう。人一倍敏感で、恐がりで、慎重派の息子が もう一人の家族のように安心感とぬくもりを感じていた先生。それもそのはず、わたしもどっぷりその胸に飛び込んでいたから。仕事のことも家のことも、身体のことも何でも。心配性なわたしの不安や悩みには、いつも手紙を添えて答えてくださった。4月からは新しい園生活。お部屋が変わる。ロッカーが変わる。机が変わる。椅子が変わる。布団が変わる。そのどれもに、先生はもういないんだ。夜になったら涙がポロポロ出てしまう。いまももう ポロポロ止まらない。

だいじょうぶだいじょうぶ。

母はよく言ってくれていた。わたしは2つ下の妹「みきちゃん」のことが物心ついた頃から心配で心配で、「みきちゃん、そこあぶないで。」「ついてきてや。」「ゆっくりやで。」と鬱陶しがられるくらい言っていた。お母さんがちゃんと見ていないような気がして、わたしが見なければ!と思っていた。お母さんはちゃんといっぱい見ていたのに。妹ばかり見て、お母さんが見えてなかった。案の定、”事”は起こった。自転車で前を行くわたし。玉付き自転車で後ろをついてくるみきちゃん。家の前の交差点で自動車確認よし、右よし、左よし、「だいじょうぶやで。」とゴーサインを出し渡った。幅5メートルあるかないかくらいの交差点。その5メートルをみきちゃんが渡り切るまで振り返り振り返り、振り返り振り返り走っていた。すると、ゴツ〜〜ン。電信柱に衝突。あぶないのはわたしだった。みきちゃんはその横を「おねえちゃん、だいじょうぶ?」と玉コロコロ鳴らしながら、あっさり通り過ぎていったのだった。そんな事はしょっちゅうだった。

だいじょうぶだいじょうぶ。
いまなら、ちょっと分かる。分かってきた。

案外、みんな、だいじょうぶ。

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