束の間バカンス

ベンツに乗せてもらって、淡路島へ。

今週34歳の誕生日を迎えるわたしは、何か変わったことがしたいなと思っていた。そこで思いついたのが「エステ」と「バカンス」だった。ひとりや家族でのバカンスは普通だけれども、わたしにとって「お友達とのバカンス」はなんと人生で初。女子同士でどうのこうのする例えば卒業旅行も行ったことなし。修学旅行やら研修旅行、あらゆる何とか旅行が憂鬱だった。だけど息子と同じ3歳の”ミニカー好き”のユウくんと、9歳年上の落ち着いたママと、ベンツ、エステ、一時保育、大阪から1時間以内、5日後の日曜日と月曜日、広い和室、ウェスティンホテル淡路。というピースがカチカチっとはまって、旅の予定は一瞬で決まったのだった。

ホテルのロビー。ここにも、大きな窓。射し込む光はあたたかかった。建築は安藤忠雄建築事務所。2000年、淡路花博の際に建てられた。赤い花の椅子は、プロダクトデザイナー梅田正徳デザインでエドラ社製。一体定価74万円。そんな空間で、大はしゃぎ。記念写真はこんな案配。かと思えば、74万円の脇でミニカーを貸す貸さないの言い合いのひっぱり合いまで繰り広げていた。

そんなこどもたち。母たちの「エステ」タイムには2時間だけホテルの託児所で、ともに過ごしてくれた。それもこれも初めてのこと。ユウくんは強かった。息子は泣いていた。ユウくんは息子の手をぎゅっと繋いで遊んでくれていたらしい。そしてその手を繋いだまま、ふたりは保育士さんに敷いてもらった布団の上でわたしたちが迎えに行くまで眠っていた。わたしたちの2時間はあっという間だったけれど、こどもたちの2時間は長かったんだ。 そうだ、忘れそうになっていた。こどもにとっての時間感覚。ユウくんの手と息子の涙で知る束の間の出来事だった。

この後、わたしは初の「エステ」効果で老廃物が出まくることになる(トイレ約20回)。出ることは良いこと。取り込むことができるから。夕食ビュッフェで焼きたて淡路牛を、朝食で焼きたてオムレツを、イングランドの丘でゴーカートを、ユウくんとママの乗馬姿を(我が家は見学)、ふれあいコーナーで羊を(我が家は見学)、ハイウェイオアシスで恐竜のお土産を、明石海峡大橋で旅の終わりを。今回の旅に憂鬱さはひとつもなく、だからすべてを爽快に取り込んで帰ってこれた。

そうそう、9歳年上のママ。
彼女の運転は意外にも、やんちゃだったんだ。
大人の色気。後ろで固まりながら見ていた。
彼女との旅はなんだか全部が心地よかった。

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