森のこどもたちへの贈り物

ある日、「なんでウチにはツリーないの?」とボソ〜っとつぶやいた3歳半の息子。しまった。完全に油断していた12月。日々かけずり回っている余白の少ないわたし。そんな折に、森のお家からクリスマス会のお便りが届いた。

“持ち物はこどもたちへのささやかなプレゼント”

何か作ってみようか。こんな思いはじめてのこと。できることは、2つ。名前の頭文字の刺繍と、パンツのゴムでひっかける所を作ること。早速、取材帰りのなんばで機材を担いだまま、「オーガニックコットン」の柔らかいハンドタオルを手にしてみた。来年から 幼稚園に入園する子、進級する子、小学校に入学する子、みんなの顔を思い浮かべて。

「る」と「れ」がちょっと難しくて、何度もやり直しては紙に字を書いて確認して。それも楽しい。普段は固いもの(カメラ)を持って手仕事しているせいか、柔らかいもので何かを作ることへの安らぎ感は果てしなかった。ひっかける所のひもはパンツのゴムでいいんだろうかとふと考えながらも、そんなことはきっとどうでもいいんだったと思いかえしていた。そんなふうに”柔らかいもの”との触れ方を教え続けてくれていたのは、そうかそうだった、森のみんなだったんだ。

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