いっぱいの

秋の撮影ピーク終盤。今週は京都の団地へ毎日いっぱい行かせてもらい、金曜日はワークパークというイベントに参加し、土曜日はいよいよトークショーへと突入。絶対に倒れられない一週間がはじまった。

さて、遠足を前に不安いっぱい胸いっぱいだった我が家の4歳。
突破口は練習いっぱい予習いっぱいという前回の記事。
つづきを少し。

秋の遠足は大型観光バスに乗ってのものだった。親子で行くものではないので、お見送りをされる親御さんもいる。我が家はもちろんながら「お見送り」なんてセンチメンタル大爆発な(子ども時代のわたしがそうだった。お母さんにもう会えなくなると思っていやだった)イベントを挟み込むわけにはいかないので、淡々といつも通り夫が連れて行き(すぐ出る段取り)、わたしは家玄関横の窓から手を振って、エレベーターが降りるのを確認し、 窓を締めることにした。

じゃあ実際の遠足はどうだったのかというと、それはそれはもう、お察し通り。その場に1歩踏み込めば一瞬で勇気と自信いっぱいに変わるのだ。春、夏のイベントを経て分かってはいたけれど本番には強烈に強いそう。泣く子がいるほどの吊り橋も渡るし(YouTubeで予習済み)、芋は先生の手を借りるほどの巨大なの
を掘り上げるし(前日に軍手してしゃもじ持って練習済み)、ヤギとも触れ合うし(これもYouTubeで予習済み)、トイレも大丈夫(地図で確認済み)、弁当は完食1番乗り(レジャーシートを広げるところから練習済み)といった具合。

全てが全て練習や予習ができるわけではなく、これらは全体で見るとほんの少しに過ぎない。それでも知っていることが少しでもあるだけで、強くなれる。新しい出来事にも柔軟になれる。

わたしだってそうなんだ。

仕事での不安ごとや心配ごとを突破するにはまず「相手を知る」ことにしている。現場に行ってみておくことも多々あるし、事前リサーチやヒヤリングにはたくさんの時間を使う。時間の流れ、場所の流れ、人の流れをイメージトレーニングをすればするほど、よい写真が撮れる。
わたしはそういうスタイルであることを深く意識している。そしてそれを良しとできてから、強くなれたように思う。

遠足が終わったその夜。
泥だらけのズボンを洗っておこうと手にすると、後ろポケットに小さなどんぐりが3つ入っていた。
お土産に拾ってきたんだな。あ、乗り越えたんだな。
淡々と過ごしてみた1日だったけど、やっとここでホッとした。

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