白い器と白い靴を見た

羽織り物を一枚重ねてみた昨日のこと。

息子を育んで頂いている保育園での親向けイベント「給食試食懇談会」に仕事の合間に滑り込んできた。離乳食も完了期とやらになっている今日この頃。落ち着き出したかと思えば飛ばすは出すわのてんやわんやなのが実際のとこ。はてさてどんなお食事をどんな風に頂いているのかご紹介下さるという愛情いっぱいのありがたき企画。1番前に座ってかぶりついてしまっていた。そこでとにかく目が釘付けだったのが食器だった。「ユニバーサル・プレート」と呼ばれる白く美しいラインの磁器。ふちがせりあがりスプーンが滑らかに沿い、底が斜めなことでよりすくいやすくなるのだという。事実、食事風景のビデオ映像に映る我が息子はしなやかにスプーンをさばいていたのだった。まだ一歳二ヶ月という時なのに。感動の震えで椅子から転げ落ちそうになった。そして園にお願いして我が家にもすべて同じものをと値段も聞かずに発注してしまった。まさかと思ったけれど、その美しい器のデザインはあの白山陶器などのデザイナー森正洋さんだった。

上質なデザインにいち早く触れている息子の余韻を引きずりながら次は一路、本町のカフェ「シェ・ドゥーブル」さんへ。併設のギャラリーで今日明日と靴作りワークショップ『Shoes Laboratory 2010』を開かれている東京のエスペランサ靴学院さん。学院長と学校案内制作のための打ち合わせに合流させて頂いた。そこで目にしたのが、今度は美しい白い靴だった。学生さんの作品。ギャラリーの床にただぽんと置かれているだけなのに、なんともそれは柔らかで強く在った。白の力。それを取り囲むあらゆる上質な要素について、図らずも想い巡らし考える1日となったのだった。

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