WORK『OURS. Karigurashi Magazine』

すっかり、どっぷりでした。

今年1月31日に「貸し借り」をテーマに創刊したウェブマガジン『OURS. Karigurashi Magazine』。プランニングから写真、執筆、FacebookにTwitterの発信、人の調整、お金の調整と、毎日休む間もなく走り続けているのがこちらです。

編集には元エルマガジン副編集長で、現在Re:Sのメンバーである編集者の竹内厚さん。どうしてもご一緒したい、と、立ち上げの際に最初に会いに行った方。感のよい竹内さん、1分くらい話してすぐにOKをくださった。ほんとうに熱い編集を繰り広げてくださっている。

次に会いに行ったのが、デザイナーの前田健治さん。話したことも会ったこともなかったのだけれど、前田さんのWEBページは以前から気になって見続けていた。そこに載っていた「ライブラリーカード」とご自身のプロフィール写真を見て、いいなと思って会いに行った。前田さんもまた、すぐにOKをくださった。絶妙なアナログ感。”OURS.らしさ”というものを作り出してくださった。

そもそもこのサイト、誰が大もとを支えているのかというと、UR都市機構という日本に41万戸の賃貸住宅を保有する「団地」を管理している組織さん。日本いや世界最大級の大家さんなのだ。

この一風変わったウェブマガジン。正直、企画が通ると思ってなかった。ところがこの組織の中にもまた、熱くてクレバーな面々がいらっしゃるのだ。毎日その方々と試行錯誤し、絞り出しながら、積み上げている。

かつて日本の高度成長期に住宅不足をなんとかするために立ち上がった組織が、いまはこれから余っていってしまう住宅たちをどうするかを本気で考えていく組織になろうとしている。「家を持つのが人生のゴール」みたいなところから、「持たずに借りて暮らしていくこと」「あるもので何とかしていくこと」の文化や価値を再考している人たちがいる。

何かを売るわけでもなく、何かの情報を提供するわけでもなく、答えのないものをテーマに、そして、強いメッセージを打ち出さずに、いまはただただ「貸すこと、借りること 暮らしにつらなる、さまざまな物語」を感じたり考えたりしてもらうマガジンにしている。

そのために、関西中のクリエイターたちの手を借りまくって作っている。写真家・デザイナー・イラストレーター・映画監督・音楽家・小説家・靴職人・建築家・アーティスト…

左の写真は今月はじめて出した雑誌広告。ウェブマガジンなのに、紙媒体に広告を出しているというこれまた時代を逆行するかのようなスタイル。そんなことを大組織の中で調整してくれるUR都市機構の編集部メンバーがまたすごいと思う。

オープンして2ケ月。ありがたいことにリピートアクセスが増えてきた。月のページビューも悪くない。どうか続けて発行していきたい。日本の住まいのこれからに、文化の側から携わっていきたい。

雑誌広告『& Premiam』No.17(マガジンハウス刊)
design : 前田健治(mem
photo : 平野愛
illustration : 尾柳佳枝

WEB SITE(毎日更新)
http://ours-magazine.jp

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