毎日はサヨウナラ

「blog、見ていますよ。」というお言葉は、いま一番嬉しい言葉。時々、夫が仕事先で妻向けに頂いてくるそのお言葉を伝え受けては、夜な夜なニヤけたりもしている。身体の本体はがっちり内向きだけれど、中身はがっちりワールドワイドに広がっている今日この頃。おかげさまで肺活量検査では39歳(+7歳)に回復。

ここ10数年の走りっぱなし生活に、何か欠落していたことがあるならそれはおそらく「普通の生活」なんだと思う。食べること、寝ること、動くこと。そして安らぐこと。身体を過信しすぎていた10数年はどれもを時々置き去りにしてきていた。撮影現場ではその身をそぎ落としてしまうくらい出し切っていた。それがわたしのやり方だったし、そこで表現できたことには何一つ後悔もない。だけどそれとはサヨウナラする時が確実に来ている。ちょっと街に出てランチをしたり人としゃべるだけで息があがったり、夜には熱が出たりと体調は安定しない。ちょっとした疲れ、ちょっとしたウィルス、ちょっとした出来事が、ダイレクトに身体に反映されてきている。危険信号が灯り続けている。もうそろそろ受け入れなければ。

息子はその信号を灯しにも、この世に出てきてくれたのだろうか。
などと、ふとお風呂あがりに汽車に乗って遊ぶ姿を眺めながら思った。

days and goodbye〜毎日はサヨウナラ。はじまりのきっかけは、息子が身体から出てしまう時のあのサヨウナラする寂しさは何だったんだろう、ということからだった。いまもあのサヨウナラを探し続けている。あの日々、あの瞬間を、実はいまもずっと引きずっている。引きずりながらも、新しいコンニチワに出会い続けているのだろう。

うっすらと見え始めた、普通の生活。
どうやら少しずつ受け入れはじめている。

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