霧が晴れたようですね

一昨日、公園の横を渡っていると、向こうの方に何やらニヤニヤ笑いながら歩いている人が見えた。“キモイなぁ”と思った瞬間、それは夫だった。固まった。わずか1秒にも満たない出来事ながら、分からなかったのが恐ろしい。どうやらインターネットラジオを聞きながら銀行に行くところだったようだ。

スモックを逆さに着て元気を取り戻している息子は、「あっち」「こっち」と行きたい方向の指示出しがブーム。それに付き合っているだけで日が暮れる。そして最近両足ジャンプができるかできないかくらいのところで地味に頑張っている。道路の白線のところからジャンプしているのを見た時はちょっと泣けた。高さがなさすぎて。しかも飛べてなくて。

さて、昨日も病院。ここのところ何をしているかというと、病院に行っているとしか言いようがない。あと、郵便局に寄って仕事先の編集部に出し漏れていた高速代の領収書を送ったくらい。そういえばついさっきは仕事場でモグカメラのプリントカットの手伝いをした。少しだけれど、これでも充実してきている。昨日は肺活量の検査だった。嬉しいことに肺年齢38歳(+6歳)に回復していた。わたしの表情を見て、主治医は「霧が晴れたようですね。」と言ってくださった。それは案外意外だった。そうであるならと、わたしは調子に乗って、入院中からいつか見てくださいねと先生に言っていた直近の撮影担当本『天使突抜367』(通崎睦美著)を見てもらった。主治医はぐいぐい前のめりになって、「楽しそうですね。すごく。」と。外来の診察室は一瞬にして違う空気になった。

帰宅後、一本の電話。それは、通崎さんだった。
どこかでいつも繋がっている。
最後の霧が晴れたようだった。

110513_183826.jpg

Archives by Month