大阪ラスト・ラン

今夜、身体の三分の二が疲れている。あと残り三分の一。
いつもの文章は午前中か正午前後に書いているのだけれど、土曜日から息子夏休みにつき、そんなの絶対無理。隙あらば「抱っこ」の息子が、身体中にへばりついている本日4日目。

京都行き間近のプジョー205CTIに乗って、半日休みの夫と3人でIKEA鶴浜に行ってきた。朝10時半入りの昼1時半上がり。大阪ラストラン必至の今日の日に、片道わずか20分のランが限界だった。なんせクーラーつかないのだから!オープンカー仕様のこの車は屋根が幌。命の危険さえあるため、簡易のクーラーボックスに保冷剤を山ほど入れて、首に巻いたり、脚の付け根に置いたり、くつ下も脱いでのサバイバルである。

昔、『エルマガジン』(京阪神エルマガジン社)で取材をさせて頂いていた時、編集者の竹内厚さんや、当時の編集長だった蔵さんなどもこの車に保冷剤付きでご乗車されたことがあったと思う。蔵さんの時は大阪の長堀通りの真ん中で一瞬エンストしたりもしたのに、何にも動じず、普通にそのまま話し続けておられた。竹内さんとはIKEA六甲のオープニングに「密着14時間」というIKEAに詳しくなりすぎてしまう取材をご一緒させて頂いたんだった。おかげで一瞬、IKEAの社員になりたくなってしまったんだった。竹内さんは隙あらば社員用のマッサージチェアに乗って、寝ておられた。そういう人たちがやっぱり、面白いことを支えているんだなぁ。

1992年式のプジョー205CTIはこの12年間の中で、正直言って最も調子がよい。エンストしないし、煙でないし、扉閉まるし、液体漏れてないし、電気漏れてない。極めていい状態まで持ち直してくれた、大阪のプジョーサービス工場の技術者達が近くにいてくれたから今がある。何度も引っ張ってくれたJAFさん達がいてくれたから今がある。パリ帰りに何を血迷ったか20歳の娘が「プジョーに乗りたいヨ。」と言ってすぐに面白がって一緒に探して買ってくれた父と、それを見守ってくれた母がいたから、今がある。この車があったから、写真ができた。

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